変わらない真実とは?~全ては自分の中にある~

職場を出てふと目をやると、

いつもより遠くの山並みがくっきりと見えた。

 

青いようなグレーのような、紫のようなその空に

落ちかけていく日を浴びて、

 

黒い山並みの影はその輪郭をありありと現していた。

 

 

 

美しいと思った。

 

 

同じ場所なのに日の当たり具合で色合いも表情も全然違う。

この間見た燃えるような夕焼けもきれいだと思ったけれど、今日はまた違った美しさを感じた。

 

 

 

あの場所は近くで見たらどんな感じなんだろう??

 

 

 

寒いし、山なんかほとんど登ったこともないのに

わたしの想像力と好奇心はこんな望みをも抱かせた。

 

 

山に登ってみたい、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしにはまだまだ味わったことのない世界が広がっているし、

自分が気づいてないだけで、可能性も無限に広がっている。

 

 

 

 

 

今、一瞬目にしたものから、わたしは味わえるだけのものを十分に受け取った。

 

 

 

わたしは今、生きている。

今、ここ生きている、、、。

 

 

 

生きるとは、豊かさとは、

 

こういうことなのだと強く感じた。

 

 

心の奥から震えるような感覚。

これは心がすっきりとしていないと味わえない。

 

何を見ても、何を聞いても

心が動かなければそれまでだ。

 

 

 

わたしは今、ここに生きているんだ。

 

わたしは今、とても幸せ。

 

 

 

その感覚を味わっていると

 

 

 

まりちゃん、これからますます豊かになっていくね。

 

 

 

と、心に聞こえてきた。

 

 

え?

と思ったら

 

 

 

だって今、本当の豊かさを味わっているから、、。

 

 

だって。笑

 

 

 

この声、いつから聞こえているんだろう?

小さい頃は自分で自分に話しているのかと思っていたけど、

どうもわたしが考えたり思ったりするよりも先にこの声は聞こえる気がする。

 

 

 

そしてもっと不思議なことに、

自分の心の声を無視しまくっている人の心の声まで、わたしの中に入ってくることがある。

 

 

 

あれは確か、、2年前のことだった。

 

もうその人とは繋がりがないけれど、わたしはとあるグループの数人でメッセンジャーのやり取りをしていた。

 

 

その中に、震災ボランティアで心を痛めたのをきっかけに、心を閉ざしてしまっている男性がいた。

 

いや、そのきっかけはわかりやすい出来事であっただけで、その人は長年自分から逃げて生きているような気がした。

 

 

 

そのグループはその人以外みんな女性だったのもあったせいか、

その男性は人に甘えたいだけで自分には向き合えない弱さと、素直になれないもどかしさで周りの人を困らせていた。

 

 

わたしも最初はどうにかして癒してあげたいと思っていたが、心配してほしいようなことは言うのに確信に迫ることを言うといつもはぐらかして逃げるその人に、だんだん疲れていった。

 

 

わたしはわたし。

と他人と線を引くことが苦手だった当時のわたしは感情移入をし過ぎてしまい、その人の心の闇に一瞬飲まれてしまった。

 

 

ダメだ、このままじゃわたしの方がやられる、、。

 

「おい!おっさん!いい年こいてだだこねてんじゃねーよ💢」

 

と、なんとか心の闇から這い上がって心の中で怒れるまでになったわたしはもう、やりとりには参加しないで見守ることにしていた。

 

 

するといつもの流れで、自分の痛みはわかってほしいのに人の話は受け入れないその感じ、

本当は苦しいのに、お面を被ったようなその人の笑顔を画面越しに感じた。

 

 

するとその時ふっ、と

 

ねぇ、何で無視するの??

 

と聞こえたのである。

 

 

なんというか、少年のような声で

 

僕のこと無視しないでよ!!

 

と言っているのがはっきりと聞こえてきた。

 

 

 

こ、これは、

あの人の心の中にいる男の子の声だろうか、、、?

 

 

正直焦った。

時たま不思議な体験をすることがあっても、こんなにはっきりと感じたのは初めてだったからだ。

 

 

これを言って拒絶されたらどうしよう、、信じてもらえないかも、、、

 

不安を感じながらもわたしは聞こえた声のことを伝えた方がいいと思い、緊張しながらも言ってみた。

 

 

「あの、、これを言うのは怖いんですけど、○○さんの心の中にいる男の子が、無視しないでよ!って言ってます、、。」

 

 

心で感じたことを素直に受け入れずに、人にぶつけたり強がったり、投げやりになったり、、

 

そんなことを繰り返す本人に耐えきれなくて辛い心の声が、わたしには聞こえてきてしまったのだ。

 

 

それを理解したのか、伝わったのか、

その人はそれまで人の言葉を親身に受け取ろうともしなかったのに、

 

突っぱねることも、流すこともなく聞き入れてくれたのだ。

 

 

確かに、、いつも無視してる。

もう無視しすぎてどうしたらいいのか正直わからないんだ。

全部を受け入れるには、辛すぎるから見たくないんだよ。。

 

 

そんな返事が返ってきた。

 

 

その日を最後に、そのグループでの交流は自然となくなった。

 

 

誰がどうしているのか、Facebookを開かなくなった今は何もわからないけど、

いつもモヤモヤなやりとりがその日はみんな穏やかに、いつもより少し素直になれていた気がする。

 

 

心の中にはみんな、誰しも変わらない真実がある。

 

どんなに歳をとっても、男の子のまま、女の子のまま、素直にこの生を楽しもうとしている自分がいる。

 

 

それを忘れてしまうと、生きづらくてたまらない人生になってしまう。

 

 

 

出来事はただ、淡々と起きている。

そこには意味も何もない。

 

 

自分で感じたことを無視して意味を探そうとすると、見えない闇に飲まれてしまう。

 

 

意味はない。

どうするかは、自分でいつでも選べる。

 

 

正解なんてものもない。

自分にとっての真実を見つけることしかできない。

 

 

でも、それだけでいい。

そこに全てがある。

 

 

すべての豊かさも、あるとするならその意味も、、すべては自分の中にある。

人に聞くな、自分の心に聞いてみろ。

 

何を感じて、どう生きたいか?

それだけを道しるべに、生きてゆけ、、。

 

 

 

 

つづく。

 

 

最後、降りてきちゃってるね(^^;